ワインと料理の相性
シェフ、サイ・チン氏が提案するオックステールの蒸し煮はキノコの味を生かした一品で、この料理にワインを組み合わせるのはなかなか難しいです。マンマ・トスカーナDOCのプレリウス・プリーレとの組み合わせを思いついたのは、このワインが料理と同じように濃厚で力強い風味を持っているからです。プレリウス・プリーレはフルボディでしっかりとしたストラクチャーと複雑さを併せ持っており、料理の風味と食感とのバランスが絶妙です。ワインのまろやかな渋みとオックステールのジューシーな味わいのコンビネーションは絶妙で、ワインの第3アロマによって一層際立ちます。この第3アロマは樽で熟成されたことにより得られ、牛肉の風味を引き立てます。
材料
- 皮なしのオックステール 1つ
- エリンギ 100g
- シイタケ 100g
- スライスした生姜 30g
- スライスしたニラネギ 30g
- 黄味噌 50g
- 濃口しょうゆ 10g
- 岩塩 30g
- オイスターソース(お好みに合わせて)
- 花椒(お好みに合わせて)
- 八角(お好みに合わせて)
- シナモン(お好みに合わせて)
- ローリエ(お好みに合わせて)
- 紹興酒 20g
- 玉ねぎ 10g
- にんじん 10g
- セロリ 10g
調理法
- オックステールをこんがりきつね色になるまでローストしたら、3cmほどの薄さに切る。
- 中華鍋に油をひいて温め、岩塩を加える。煮詰めたら紹興酒を加え、取り出しておく。
- 中華鍋に油をひいて温めてから、ニラネギと生姜を香りが立つまで炒める。スパイス、黄味噌、濃口しょうゆを加える。玉ねぎ、ニンジン、セロリ、お好みの量でオイスターソースを加えてからオックステールを入れる。煮詰めておいた液(2)と材料が全て浸かるくらいまで水を加える。2時間ほど煮る。
- 1時間半ほど経ったら、エリンギを4cmほどの厚さにスライスし、シイタケは3等分にしてから加える。
ワイン
プレリウス・プリーレ マンマ・トスカーナDOC (Prelius Prile, Maremma Toscana DOC)
カステッロ・ディ・ヴォルパイア (Castello Di Volpaia)
ワインの概要 | このワインは、海に近いことと堆積してできた土地の影響を強く受けています。大地や海岸から吹く風に加えて最新のドリップ式かんがいを行うことで、オーガニック栽培やブドウの熟成のための最高の状態を作り出すことができます。 |
国 | イタリア |
地域 | トスカーナ州 |
醸造年度 | 2015年 |
ブドウ | カベルネ・ソーヴィニョン40%、サンジョヴェーゼ40%、メルロー20% |
色 | 紫色を帯びた鮮やかなルビーのような赤 |
香り | 甘いスパイスやバルサムの香りが混ざり合い、プラム、ブラックチェリー、そしてワイルドブラックベリーのジャムが微かに漂う力強くフルーティな香り |
味わい | テクスチャーがしっかりとしていて、ジューシーな後味が余韻をひく瑞々しく力強い味わい |
アルコール度数 | 14.5% |
熟成 | フレンチオーク樽で18ヵ月 |
ワイナリー
11世紀に作られたヴォルパイアワイナリーは、一つの谷はフローレンス地方に、もう一つの谷はシエナに属する2つの小さな谷の分岐点にあり、要塞の村として始まりました。“デラ・ヴォルパイア”と呼ばれるフィレンツェの一家がこの村を起こし、その名前がこのワイナリーの由来となりました。
現在、ヴォルパイアワイナリーはトスカーナ地方のワイン造りにおいて重要な存在で、あの有名なキャンティ・クラシコに属しています。カルロ氏とジョバンネラ氏の指導の下、ヴォルパイアの村は、他の歴史的な伝統を受け継ぐものと同様に、今でもワインやオイル、ヴィネガーの昔ながらの製造を熱心に続けています。町中がワイン造りに携わっており、ワインセラー、機械、労働、精製場所や地下道は今でも活躍しています。
オリジナルのワインと料理の組み合わせ
このガイド、そしてプログラム(“Chinese cuisines meet Italian wines”)は、“The I Factor Limited”の“MELIUS”の一環であるイタリアンワインバンク(the Italian Wine Bank)によって推進されています。このガイドは、香港にあるCCI(the Chinese Culinary Institute of the Vocational Training)、クラブチャイナ・イタリアンソムリエ協会(Club China AIS)、そして“Italian Wines World Summit”の協力によって実現しました。
このガイドは、これから数年間でより多くの支持を得られると思われる壮大なプロジェクトの第一歩として始まりました。このガイドは、新しい食文化の理解を促進すると同時に、イタリアのワイン市場の評価基準や中国、香港、マカオ、台湾、シンガポール、そして世界中で活躍する近代中華料理のシェフやレストランオーナーの紹介をすることを目的としています。
元のワインと料理の組み合わせはChinese Cuisines Meet Italian Winesをご覧ください。