Brand StoryItalytpl_newsletterTuscanyWine

バンフィのテロワール重視のブルネッロ・ディ・モンタルチーノが映し出すトスカーナ州の最高のワイン

一度飲んだら忘れられない、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノはそんなワインです。トスカーナのこの地域は、イタリアの最初のDOCGの一つでもあり、歴史的にも重要で、最も有名で愛されているイタリアワインの一つの生産地域でもあります。世界中の有名なワインの中でも、ブルネッロはその複雑なアロマと風味、長期熟成のポテンシャルと繊細なワイン造りにおいて評価されるべきワインです。

バンフィは、トスカーナのワイン醸造業者の中でも他からは抜きん出ており、幅広いスタイルのワインや、様々な価格帯における質の高いワインを提供しています。予算やイベントに関係なく、バンフィはみなさんにぴったりの一本を提供してくれます。この記事では、特に、テロワールを重視したワイン、ブルネッロを紹介していきます。ブルネッロは、この地域の豊かさとブルネッロDOCGにおける様々な土地の可能性を私たちに見せてくれます。

バンフィ入門

ワイン醸造業者バンフィは、元々は、1919年に設立されたアメリカの最も優れた輸入業者のひとつでした。ジョバンニ・F・マリアーニ氏はアメリカで生まれましたが、幼い時に父を亡くし、家族と共にイタリアへ移住しました。その後、ジョバンニ氏はアメリカへ戻ってバンフィ社を設立し、二人の息子、ジョン・マリアーニ氏とハリー・マリアーニ氏もこの家業の運営に加わりました。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノDOCGができるちょうど2年前の1978年、この二人の兄弟はトスカーナ州にバンフィを設立し、自分たちのルーツであるイタリアに戻るという夢を実現しました。

家族経営であるバンフィにとって、ブドウ畑とワイナリーにおける品質とサステナビリティは何よりも大切なことです。後世のために全てを最高の状態で残すために、現在のオーナーも環境保護、倫理、そして社会的責任の厳しい基準を維持しようと努力しています。

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ

モンタルチーノでは、14世紀ごろからワイン造りの中心地として、ブルーノ(ブラウン)という言葉から派生した、ブルネッロと呼ばれる土着品種の赤ブドウを使って、赤ワインの製造が行われてきました。このブドウは、実はサンジョヴェーゼの変異種で、キャンティ、ブルネッロ、ロッソ・ディ・モンタルチーノなど多くのトスカーナ州で造られるレッド・ブレンドに使われており、この地域だけに留まらず、イタリア全土でよく知られています。

モンタルチーノの暖かく乾いた気候は病気を妨げ、ブドウを完熟させることができ、ブドウ品種独特の渋いタンニンを避けることができるので、サンジョヴェーゼの栽培には非常に適しています。さらに、この土地は石灰石や粘土、片岩、火山性土、そして泥灰土などが混じりあった複雑な土壌をしており、モンタルチーノに多様な区画と様々なテロワールをもたらしています。あまり馴染みがないかもしれませんが、テロワールとはフランス語でワインが作られた土地を反映しているという意味を表しています。同じ地域におけるブドウ園にもそれぞれ特徴があり、隣り合ったブドウ園では、わずかに異なるワインを造りだします。

ブルネッロのワイン造りは時間がかかります。時間をかけて果皮からタンニンと色を引き出し、タンニンを和らげる必要があります。そうしなければ、あまりにもタンニンが強くなってしまうのです。そして、ブルネッロは長期間熟成させなくてはいけません。開栓するまでに、少なくともオーク樽で2年、ボトルで4年程寝かせる必要があります。ブルネッロ・リゼルヴァは6年程熟成させなくてはいけません。

バンフィのテロワールを重視したワイン

バンフィのテロワール重視のブルネッロ・ディ・モンタルチーノが映し出すトスカーナ州の最高のワイン

バンフィは、数種類のブルネッロを製造していますが、最も興味深いのは単一のブドウ園やこの地域の特定の区画で造られるブルネッロです。このようなブルネッロのワインを造り出すために、カステッロ・バンフィはミラノ大学と共同で最適なサンジョヴェーゼ種のクローンの選択や、最高のブドウ園の選出など、何年にもおよぶ研究を行いました。

カステッロ・バンフィのブルネッロ・ディ・モンタルチーノから、異なるブドウ園で栽培されたブドウをブレンドしているブルネッロを飲み始めてみると良いでしょう。ポッジ・ アッレ・ムーラやポッジョ・アローロを飲めば、バンフィの所有する土地の様々なバリエーションを経験することが出来るはずです。

カステッロ・バンフィ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・ポッジョ・アッレ・ムーラ

バンフィのテロワール重視のブルネッロ・ディ・モンタルチーノが映し出すトスカーナ州の最高のワイン

ポッジョ・アッレ・ムーラは、大きさの違う大小のオーク樽で2年間熟成し、その後、開栓されるまでボトルで熟成させます。カステッロ・バンフィの歴史的名称である、ポッジョ・アッレ・ムーラの古城周辺のブドウ畑で収穫されるブドウがこのワインに使用されています。この名前は「要塞化された丘の頂上」を意味しており、バンフィのワインのロゴには丘の頂上に、周囲の田園地帯を臨む要塞化された城が描かれています。

小さいオーク樽を使用することにより、レッドプラム、たばこ、ブラックリコリス、バニラやハーブ、そしてキャラメルの香りがもたらされた、鮮やかなルビー色のワインが出来上がります。口に含むと、弾けるようにフレッシュなレッドフルーツやレッドプラム、シナモンやスパイスの風味が広がります。2015年はヨーロッパ中が温暖だった年で、その2015ヴィンテージを飲んでみる機会がありました。ポッジョ・アッレ・ムーラは素晴らしい味わいでしたが、まだ若く、熟成が必要だと思いました。ワインを開けて置いたことで少し和らぎ始めてはいましたが、まだタンニンがきつく、強い酸味もありました。あと5年程ボトルで熟成させれば、シルキーでスムーズな、そしてアロマの香るフルボディの素晴らしいワインになるでしょう。

おすすめのブルネッロのフードペアリングは、もちろん、ステーキです。特に、伝統的なトスカーナ料理のビステッカ アッラ フィオレンティーナがおすすめです。これは非常に素晴らしいペアリングなのですが、もちろん、これだけではありません。個人的には、ブルネッロとチンギアーレ(イノシシ)やシカの肉とのペアリングもおすすめです。ブルネッロの、特に熟成させたブルネッロの風味とハーブの香りのおかげで、獣肉類を使った料理、トマトやトマトソースを使用した料理との相性がぴったりです。芳醇な肉の味わいがタンニンを和らげ、ブルネッロの重厚な風味を引き立てます。

持続可能なワイン造り

バンフィのブドウ園のすばらしさに、持続可能な農業やワイン造りを行い、生物の多様性を促進し、水のリサイクルを行っていることなどが挙げられます。土地の素晴らしさをワインに反映するために、バンフィは人工的な農薬や肥料の使用を制限し、でき得る限り自然を壊さないように努めています。実際、バンフィの所有地のわずか1/3程がブドウ畑で、残りの所有地ではオリーブやプラム、小麦、トリュフの栽培を行ったり、シカやイノシシ、キジのために広大な土地を牧草地のままにしたりしています。このように多種多様な動植物が生息しているおかげで土地は豊かになり、森林伐採による温室効果の軽減にもつながっています。

さらに、バンフィは将来のワイン造りに向けて、実験のためのブドウ園を2つ所有しています。気候変動がブドウ畑やブドウの栽培に与える影響について研究しており、この先の地球や生物の生育環境の変化に備えようとしています。バンフィの研究結果は世界中のブドウ園に提供され、ワイン醸造業者は、様々な変化の中でも環境に優しいワイン造りを行う術を学ぶことができます。

さらなる探求

バンフィのテロワール重視のブルネッロ・ディ・モンタルチーノが映し出すトスカーナ州の最高のワイン

バンフィのブルネッロに感動したのなら、バンフィの他のワインも試してみてはいかがでしょうか。バンフィは、キャンティ・クラシッコ、カベルネ・ソーヴィニョンとカベル・フランから造られるスーパータスカンブレンドのアスカ、そしてサンジョヴェーゼ、メルロー、カベルネ・ソーヴィニョンから造られるチェンティーネなど、様々なトスカーナワインを造っています。これらのワインを飲めば、トスカーナ州全土や異なるワイン造りの区画、様々なブドウ品種についてより知ることができ、トスカーナにおける多様性についても理解することができます。

酸味が強く、土の香りがし、そして食欲をそそる風味のあるトスカーナで造られる赤ワインは、一般的に非常に食事との相性がいいワインです。赤身肉や獣肉類との相性が良く、特に牛肉やイノシシの肉、シカの肉、キジの肉がおすすめです。トマトソースやイタリアンハーブを使った料理は、ブルネッロやキャンティ、トスカンワインの中にあるレッドフルーツやハーブの風味を引き立ててくれます。

バンフィのテロワール重視のブルネッロ・ディ・モンタルチーノが映し出すトスカーナ州の最高のワイン

さらに色々なワインを試してみたければ、バンフィはイタリア北部に位置するピエモンテでもワイン造りを行っています。バンフィピエモンテでは、ブラケットから造られる赤のスパークリングワインローザ・リガールや伝統的な赤ワインのドルチェット・ダックイやバルベーラ・ダスティ、そして白ワインのガヴィなど、ピエモンテで栽培されるブドウを使ったワインを造っています。バンフィのワイン造りにおける品質と細部への気配りは、もちろんバンフィピエモンテでも行われており、トスカーナ州のワインと同様に、ピエモンテで造られるワインも優雅で繊細です。

赤ワイン好きが集まるのであれば、ローザ・リガールは、ホリデーシーズンの集まりの場においてシャンパンやプロセッコの代わりとして振る舞うには最適です。このほんのり甘く、軽いスパークリングワインはデザートやレッドフルーツ、ダークチョコレートとの相性も良く、食前酒としてもおすすめです。私のお気に入りの一つであるブラケットの人気が、最近、低迷していますが、バンフィは、このワインの人気をもう一度復活させようと努めています。

結論

バンフィは、トスカーナワイン造りの伝統に誇りを持っており、ピエモンテにおいても、その品質を保っています。そして、常に持続可能な生産ということを重視し、テロワールの良さを伝えるワイン造りを行ってきました。最高峰のイタリアのワイン造りに出会いたいのであれば、ぜひ、ブルネッロから様々なワインまでを取り揃えたバンフィのワインを試してみてください!

シーダー

シーダー・ストルテナウはシカゴを拠点とするワインライター、又、コンサルタントであり、テクノロジー業界で短期間働いた後、彼女は、あらゆる食に対しての関心が高かったのでワインに拠点が戻りました。彼女が特に注目しているのは、消費者がワインを買いやすくなることと、あまり知られていない品種に関心を持てるようになることです。シーダーは現在、ワインの小売業で仕事をしているほか、ワインに関する記事を書いたり、小規模生産者のブランド開発に関するコンサルティングを行ったりしています。

関連するポスト

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Back to top button
newsletter-signup-img.jpeg
最新の情報を受け取る

ニュースレターを購読する

最新のワインに関する情報やヒント、さらにスペシャルオファーからマスタークラスへの招待を受け取るためには、まずはサインアップしてください